2010.12.26

使える「小宮一慶手帳」

確かいつも年末には手帳ネタの話を書いていたな。

ということで、クリスマスも終わりネタの時期として遅すぎる頃ではありますが、それの2011年版ということで。

以前のエントリーでも紹介した「陰山手帳」ですが、2年ほど使ってみた感想としては、オススメであることは間違いないものの、やはり前にも短所として指摘した

・バーティカル式の週間スケジュール欄が、月~金の5日分しかない
(土日はスペースが狭く時間軸もなくスケジュール管理には使えない)

というのがネックとなってきました。自営業の場合は土日も関係ないので、週末であっても月~金と同じレイアウトが欲しいのです。

そこで探して見つけたのが、書店でも売っている「小宮一慶のビジネスマン手帳2011」。手にとってしっくりくる感じがあったのでさっそく購入(陰山手帳と同じ2100円)、12月から使用可能なので試しに今月から切り替えてみたところ、かなり使いやすいことが確認できました。

陰山手帳に比べてサイズが一回り小さくなり(B6版)、各週1ページといったたっぷりのメモ欄こそありませんが、週7日が均等のバーティカル式の週間スケジュール欄は、やはり使いやすい。紙の色やデザイン、文字や罫線の色使いもシンプルで落ち着いており、スケジュール管理に特化した大人向けの手帳としてはかなりスグレモノ。

他の有名人手帳によくある自己顕示欲丸出し的な「著者の顔写真」が一切無く、帯タイトルの「小宮一慶」の文字が控えめなのも好感が持てます。独自コンテンツも必要最小限に抑えられ、煩くありません。

なお注意すべきは、月末から月初にかけての月をまたぐ週のスケジュール欄が重複して両方の月に登場する点。来年の予定を書き入れていて、危うくダブルブッキングしかけてしまいました。ただし、その日がどちらの月に属するかを印刷の濃度で区別するなど細かい配慮も見られ、これはこれでアリ、慣れればかえって使いやすいかもしれません。

いずれにせよオススメの手帳です。

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2010.11.29

ノートは方眼に限る 6 Tノートは大人が使え

先日、かなり相当久しぶりに、お茶の水の丸善に立ち寄ったのですが、そのあと書店に隣接した丸善の文具店で見つけたノートについて。

東大生ノート以来、変わり種の企画ノートが各社から出ていますが、今回見つけたのは、ジャポニカ学習帳でお馴染みのショウワノートの「Tノート」。やはり例によって東大がらみの企画で、謳い文句は「東大生の学習経験をもとにした全く新しいコンセプトの学習ノート」だそうです。

ですがこのノート、図解をしたり、ToDoメモにしたり、日誌にしたり、ビジネス用にかなりいけるのではないでしょうか。

サイズはB5版。レイアウトは何パターンか出ていますが、オススメは5ミリ方眼の縦型やつ。最上段にタイトルや日付や通しページ番号を書き込む覧があって、1ヶ月で使い切れる32ページ構成、目に優しい水色の罫線、そして注目すべきは1ページを4つの象限に分割する縦横2本の赤いライン。この4分割というのが、大人が使う場合のポイントになりそうです。しかも、安い。

学習ノートはもちろん大人でも使えるわけですが(ジャポニカはさすがに無理がありますが)、ビジネスでの使用を考えた場合、以前紹介したコクヨとかナカバヤシとかより、こちらのショウワの方が数段上という感じです。ただ店頭で見かけることが少ないのが難点。何も東大などと謳わなくていいから、定番品として永く安定供給していただきたいノートです。

ちなみにこのノート、Amazonでも扱っているようですが、カテゴリーは「おもちゃ」なんですね。

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2010.05.01

裁断機で雑誌の整理

3月の確定申告の繁忙期が終わった後、不要となった書類や雑誌類を整理しようと思い立ち、以前から欲しかった裁断機を導入しました。

これがスグレモノ。定規とカッターを使った手作業の何倍もの効率で、雑誌などがザクザクとあっという間に裁断できてしまいます。

裁断したら、このような場面では定番のスキャナー「Scan Snap」を使って、どんどんJPEGもしくはPDFにデジタル化、読み取り終わった紙は片っ端から処分していきます。

iPadだKindleだと書籍の電子化が話題になる今の時代、この裁断機、見てくれは無骨ですが、これからのオフィスでは必需品となりましょう。

ちなみに、ちょうど手もとにあった1999年の「男の隠れ家」書斎特集号も裁断してスキャン。表紙はまだ若い松岡正剛先生です。この号ではあふれた本の整理法としてトランクルームの活用などが提唱されていますが、今は裁断機とスキャナーとPCがあれば、ハードディスクがトランクルーム代わりになってしまいます。

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2010.04.30

ノートは方眼に限る 5 コーネル式ノートは天地逆に使え

いろいろある変わり種ノートの中でもユニークなのが、コーネル大学式ノートでしょうか。

発祥その他は調べていただくとして、学研ステイフルというところが目ざとくこれを商品化し、「コーネルメソッドシリーズ」として売り出しています。

本家は通常の大学ノートを区切って使うのでしょうが、この学研版は方眼が使われているので、以前使ってみたことがあります。

で、わかったこと。
学校の勉強用には本来の使い方でいいのでしょうが、ビジネス用で使おうとすると、このコーネル式というレイアウトがどうもしっくりきません。そこでふと思って天地逆にしてみたら、なんということでしょう、意外に使いやすそうではありませんか。やはり上段に見出し・タイトル欄がこなければバランスが悪いんですね。(ちなみに横にして使っても結構いけます。)

ついでにリングもバラして、カールのルーズリングで綴じ直してみたら、立派なオリジナルノートになりました。

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この「コーネルメソッドシリーズ」、いつまで製品として供給され続けるのか不安もあったのですが、幸い売れているようでラインナップも増え、いつの間にか26穴ルーズリーフ版も登場していました。もっと早く出してくれればわざわざリングノートを分解なぞしなくても済んだのに。あとはA4版を希望します。

なおこれに関連するオススメ本。

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2010.04.28

ノートは方眼に限る 4 東大VS京大

ここ数年来、ノートがブームのようで(もちろんPCではなく、アナログツールとしての紙のノート)、様々な新種ノートが発売されています。ノートのとり方のレクチャー本も多数ありますね。

そんな新種ノートの中で最近目につくのが、コクヨVSナカバヤシの特殊罫線ノート対決です。この「ドット入り罫線キャンパスノート」VS「スイング・ロジカルノート」という対決は、「美しく書く」VS「きれいに記入」、「東大合格生」VS「高学歴芸人」、いわば東大VS京大の対決というわけですが、どちらも発想はシンプルで、どうして今までこのようなノートがなかったのか、目からウロコ的なデザインです。

どちらを選ぶかは好みですが、問題は、このような特殊デザインのノートがいつまで供給され続けるのか、という点でしょう。特にコクヨには、WiLLというシリーズの特殊罫線ノートの中で気に入ったやつがあったのですが、生産中止になってしまって残念な思いをしたことがあります。

さて私の選択ですが、方眼好きとしては、タテに薄い罫線が入って一種の7ミリ方眼ノートとも言える「スイング・ロジカルノート」の方を採ります。特にこのシリーズのうちヨコ型のWリングノートはスグレモノだと感じます。ぜひこのデザインでA4版を出して欲しいとところです。(なお、罫線の印刷はコクヨの方がきれい)

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2009.12.23

使える「Foresight手帳」

定期購読している新潮社の「フォーサイト」誌が来年の4月号を最後に休刊してしまうというお知らせが来ました。

新潮社は、休刊の理由として
・厳しい出版状況の中、全社的な事業の再編、特に雑誌部門の見直しが避けられない
・今後の収支改善の見通しが立たない
・インターネットの普及で、国際政治経済情報を扱う月刊誌の役割が大きく変化した
という三点を挙げていますが、どうでもいいような雑誌が書店の棚を埋める中、このような読み応えのある情報誌が無くなるのはわが国にとって大きな損失といえましょう。

特に残念なのが、年末に送られてくる「Foresight手帳」がもらえなくなること。

定期購読者向けにオマケで付いてくるこの「Foresight手帳」、何の変哲もないただのポケット版の手帳なのですが、自分にとっての使い勝手がとてもよろしかったので。

その使い方。

見開き二週間のウィークリー頁には、読み終わった本のタイトルを読了日に記載。後になって「あのときに自分はこんな本を読んでいたのか」と振り返ると新しい発見があったりします。(時間の無駄なので読書ノートなどは取りません)

巻末のメモ頁には、広告や書評や書店で見かけた気になる本、立ち読みして一部だけ目を通したい本、見つけたら即購入のレア本などのタイトルをメモしておきます。

ただそれだけ。

この手帳は厚さが5ミリと薄く持ち運びが容易なので、出かけるときなど名刺と一緒に内ポケットに入れておきます。書店に立ち寄ることがあったら、ポケットから取り出し片手で手帳を開いてメモを見ながら店内を廻ってお目当ての本を探す、まあ単なるメモ代わりなのですが、なぜか手にフィットして開きやすく、とても便利なのです。

来年用はすでに届いたので安心ですが、2011年版からは代用品を探さなくてはなりません。

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2009.11.08

使える「陰山手帳」

いつの間にか手帳のシーズンがやって来ていました。

10月くらいから、書店や文具店には来年の手帳が並び、ビジネス誌や自己啓発誌でも手帳特集が組まれます。あちこちのブログでも手帳ネタが繰り広げられている今日この頃、当ブログでも過去に手帳ネタで書いたことがありましたので、それの2010年版ということで。

スケジュール用として今年の途中から使い出したのが「陰山手帳」です。いわゆる有名人手帳の一つですね。最初は「100マス先生がなぜ手帳を? それもダイヤモンド社から?」という疑問もあったのですが、使ってみるとこれがなかなかいい。

手帳自体の内容は他のいろいろな紹介ブログを参照していただくこととして、まずはいきなり短所から。

・バーティカル式の週間スケジュール欄が、月~金の5日分しかない(土日はスペースが狭く時間軸もなくスケジュール管理には使えない)
・付録の「大人の陰山メソッド」にページを取りすぎ、半分でいい(計算と年表と国立公園はいらない。替わりに音読を増やすべし)

あとは不思議と長所ばかりです。

・2ケ月が見渡せる月間ダイアリー(しかも月曜始まり)
・朝昼晩に何を食べたかが記録できる食事欄(休肝日も記録できる)
・睡眠時間を記録できる欄がある(寝だめの管理によろし)
・ウイークリーの右ページはシンプルな全面5ミリ方眼(罫線が薄く目障りでない)
・約60ページに及ぶ自由メモページ(しかも5ミリ方眼)
・A5サイズだが思ったほど厚くなく持ち運びも苦にならない(ちゃちなペンホルダーまで付いている)

そして何といってもこの手帳の最大のウリは、月単位のプロジェクト管理ページでしょう。このフォームを持った手帳は意外と少なく、かつての佐々木かをりさんの「タイムデザイナー」に同じものがあったくらいでしょうか。しかし「陰山手帳」の方が紙面を一杯に使っていてシンプルで無駄がなく、書きやすいことこの上なし。

ちなみに「タイムデザイナー」とは、以前に日本能率協会からでていた、佐々木さんの「アクションプランナー」の別バージョンで現在廃番。もちろん「アクションプランナー」にも同じレイアウトの月間プロジェクトページがありましたが、いつの間にか時間軸(日付欄)が横方向から縦方向へ変更(改悪?)されてしまいました。

ということで、ページをめくるだけで365日が水平方向へ一直線に展開している月間プロジェクト管理ページを持っている入手しやすいビジネスダイアリーは「陰山手帳」だけになってしまたようです。(特殊なものとしてD-BROSの「CREATOR’S DIARY」のようなやつもありますが)

これで2100円ですから、安い。

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2009.04.08

書き味のいいシャープペン

書き味のいいボールペンの話を以前に書きましたが、今回は書き味のいいシャープペンについて。

常用しているのは、ぺんてるの製図用「グラフギア1000シャープ」と「グラフギア1000シャープ」ともに0.4ミリです。仕事柄、数字を扱ったりすることが多いので、細字の方がいい時があります。0.5ミリではちょっと太いが、0.3ミリでは筆圧が高い自分にはちょっと頼りない。そんな時、0.4ミリという太さが絶妙でありまして、つい使い続けてしまっているのです。手にとって適度に重いところもグッド。

ところで、ぺんてるには「マークシートシャープ」という1.3ミリ芯のユニークな商品もありまして、導入第1回目の共通一次試験を受けた世代としてはマークシートと聞いただけで身体が反応してしまい、店頭で見つけただけで無意識のうちに手にとってレジへ向かってしまったのですが、これが使いやすい。用途としては、小さい字でチマチマ書くのではなく、大きな紙への殴り書きに向いています。学生や受検生だけに使わせておくのはもったいない。アイデアやチャートや図解など、むしろオフィスでの創造的作業用にオススメ。気持ちよく書くことが出来ます。

しかし、書き味でいえばもう一つ、忘れてはいけないシャープペンがあります。プラチナ萬年筆が出している速記用と銘打たれた「プレスマン」です。芯が0.9ミリで濃さは2Bとくれば、もう書き味のいいこと請け合いです。

こちらもオフィスでのメモなど、殴り書きにオススメ。私はオフィス内のあちこちにプレスマンを配備しております。

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2008.12.28

手帳の季節2009(後編)

ちょっと前のプレジデント誌に、季節を反映した「年収2000万の手帳術」という記事がありました。毎年どの雑誌も似たような特集を組みますが、内容も似たり寄ったりとわかっていてもつい読んでしまうわけで、その中で「金持ち社員VS貧乏社員 人気手帳ランキング」という記事があって、これが面白い。曰く

年収2000万以上の金持ち社員は、能率手帳や高橋、タナベ経営などオヤジ系手帳が大好き。(きっと本当にオヤジなのでしょう)
年収500万円台(このご時世これが貧乏社員といえるのか疑問ですが、プレジデント社的にはきっとそうなのでしょう)は、同じくどこでも売ってる能率手帳か、さもなくば会社支給か取引先からもらった手帳を使って小遣いを節約する。

年齢データがないので本当の姿はわかりませんが、能率手帳がダントツなのは妥当なところでしょう。意外なのは、一世を風靡したファイロファクスやバインデックスなどのシステム手帳派がほとんどいないことと、金持ち社員に「ほぼ日」がほとんど使われていないこと。ほぼ日手帳がビジネスユースでは認知されていない実態が窺えます。というより、オヤジと「ほぼ日」は、やっぱ合わないのかも。しかし「cousin(カズン)」というA5版の登場で、これがどう変わるか注目したいところです。

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2008.12.27

手帳の季節2009(前編)

年末なので手帳ネタです。

今年使ってみたのが、スケジュール管理用が伊東屋で見つけた「LACONICのダイアリー」、これとは別に毎日のメモ用に「レッツ」のA5版一日1ページタイプです。

一年間使った感想ですが、まずLACONIC。シンプルなデザインは好感が持てるものの、年の後半になってくるとちょっと飽きがきます。使ううちに表紙も僅かながら反り返ってきて、ちょっとだけ品質の安っぽさを感じてしまいました。また、バーチカルタイプの月の変わり目の表記に難があります。つまり週の半ばで月が変わるとき、開いたページがどっちの月かわかりにくいのです。例えば今年の12月29日からの週のページを開くと大きく「1(月)」と書かれていて、一見「あれ、今日は1月29日?」と錯覚してしまいます。

一方のレッツですが、LACONICと対照的に不思議と飽きがきません。このあたりがデザインセンスの違いというものなのでしょうか? しかしやはり洋モノ。英語オンリーの表記は日本人の私には合わないようです。

ということで来年用は別の手帳にしようと考え、やはりフランクリンプランナーが一番だということはわかっているのですが、システム手帳タイプは真ん中のリングが邪魔になるので、ここ数年の選択に倣って綴じ手帳タイプにしようと決定。そんな時、ほぼ日サイトで「ほぼ日手帳」に新しく「cousin(カズン)」という名のA5版が登場するというニュースを読み、なかなか良さそうだったのですぐに注文、入手しました。

「ほぼ日」は以前にも使ったことがあるので、紙質とか方眼とか水平に開く書きやすさはわかっていましたが、判断の決め手は、このA5版には「日々の言葉」という無駄な記載がないこと。この「言葉」とか「巻末のおまけ」は「ほぼ日」のウリの一つのようでもありますが、「どう、面白いでしょ?」という作り手側の自己満足(と言っては失礼か)が透けて見えてしまって、これらがなければもっといい手帳なのになあ、と感じていたので、A5版において思い切ってこれをカットしたのは大正解でしょう。

この「日々の言葉」、フランクリンプランナーのデイリーにも格言などが載っていますが、あちらは字も小さく無視すれば気にならない、ところが「ほぼ日」の方はかなりスペースを獲っていて、しかも中途半端に面白いので使い始める前に全部すぐ読んでしまい(これを律儀に毎日1つずつ読む人なんているのだろうか?)、いざ年が明けて使用開始後になると、邪魔物以外の何物でもなくなってしまうのです。もっとも、この「言葉」がなければ「ほぼ日」じゃない、というファンが多いのも事実でしょうから、制作者としても判断が難しかったことでしょう。手帳としての完成度はものすごく高いのだから、遊びを排した大人向けのビジネスバージョンとして別ラインを起ち上げたことは、方向性として間違ってはいないと思います。

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