2008.12.13

武蔵小山の書店

顧問先の税務調査の事後処理で品川区の住宅街にある税務署を訪ねた帰り、アーケードで有名な武蔵小山商店街を歩いてみました。ここは高校時代の通学路で、30年前は毎日のように通った懐かしい商店街です。

4ブロックに分かれたアーケードを端から端まで歩くのは20数年ぶり。当時と比べて変わってしまったお店もあり、たとえば学校帰りによく利用した駅近くのソーブン堂という書店がまったく別の書店になっていたりして、時の流れを感じたわけなのですが、逆に懐かしいお店が健在だったりするを見つけると、嬉しくなります。

アーケードの中原街道側にある「シグマ書房」という書店もその一つ。ここは私が高校の頃に新規にオープンしたお店だったと思うのですが、前を通りすぎながら中を覗き、雰囲気が変わっていることに気づいて、ちょっと立ち寄ってみることにしました。

店の造りは昔と変わらず、間口は小さいものの奥行きが結構あります。しかし品揃えがまったく異なっていました。雰囲気が違うのも道理、昔はふつうの街場の本屋さんだったこのお店は、古書店を兼ねた個性的な書店に変わっていたのでした。古書といっても古本がズラリというのではなく、新刊本の中に何食わぬ顔で古書が混ざっているというか、ちょっと独特の品揃えで、時間があるときにゆっくりと再訪したい書店です。

数分しか時間がなかったので、急いで書棚をざっと巡りながら、ネット書店ではどこも品切れで探していた吉村昭の「総員起シ」(文春文庫)が何気なく新品で並んでいるのを見つけ、さっそく購入。立ち寄った甲斐がありました。

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2008.10.25

新装刊したビジネスアスキー

伝統あるマイコン雑誌「月刊アスキー」がリニューアルして、ビジネス誌「ASCii」として新装なったのが約2年前。当初は結構充実した誌面が続いていたのですが、一年過ぎて息切れしてきたのか、最近はインパクトのある記事がないなあと思っていたところ、やっぱりという感じで、先月発行の11月号から「月刊ビジネスアスキー」として誌名も新たにリニューアル新装刊となりました。

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「日経ビジネスアソシエ」をライバルに、ターゲットを30代から40代のビジネスマンに絞った誌面作りを狙っているようですが、先月号を読んだ限りにおいては、どうもピンときません。そして昨日、新装2号目の12月号が書店に並んでいたので、早速読んでみたのですが、あまり変わり映えしませんでした。何よりも誌面から「気」が感じられません。

毎度のマインドマップ教室に、資産運用の話やマンション選びの記事があったかと思えば、佐藤優氏の国際情勢の解説それも本人の執筆ではなくライターによる聞き書き。取って付けたようなレストラン案内に、「週末は腕をふるおう」と題した料理記事まであります。「時間に余裕のある週末は、ゆったりとした気分でディナーなるものを楽しみたい。」といわれても、『BRIO』ならともかく、週末に自分でゆっくりと伊勢エビを料理するような男は、そもそも本誌など読まないと思うのですが。

また、巻頭の特集に勝間女史、巻末連載には茂木先生と、旬の売れっ子を並べていますが、名前に頼りすぎ。特に仕事術特集の勝間インタビューは、ご本人の特大サイズの写真を何枚も並べるばかりで中身はスカスカ。そもそも、いかに人気者の勝間氏であっても、男性読者は、彼女のプライベートな私生活になど興味はないでしょう。(ちなみに、この夏に某大学であった会計関係のパネルディスカッションを聴きに行ったのですが、第一部の基調講演に勝間氏が登場、会場には若い女性の姿がいっぱいでした。彼女らの多くは勝間氏目当てだったようで、第一部の終了とともにその多くが会場を去っていき、あらためて勝間人気を思い知らされました。内容としては、メインである第二部の会計士協会会長や木村剛氏ほかのパネル討論会の方が面白かったのですが。)

本紙記事の中の質疑応答で勝間氏は「フレームワークのない会話でダラダラと話を続けられると、結局この人は何を言いたいんだろうって思っちゃいます」と答えていますが、もし彼女が読者の立場で本誌を読めば「フレームワークのない誌面でダラダラと活字を続けられると、結局この本は何を言いたいんだろうって思っちゃいます」とでも答えるのではないでしょうか。

以上、リニューアルしたばかりの雑誌に対して申し訳ないと思いつつも、私が高校生の頃から続いている伝統誌の断末魔を見るようで、ちょっと残念な気持ちになり、やや厳しい感想になってしまいました。

でもやっぱりこの雑誌、あと一年はもたないのではないかなあ。

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2008.09.20

続・続・本のまとめ買い

本のまとめ買いの際に重宝していた丸善が3月でJALカード特約店契約を終了してしまって残念という話を以前書きましたが(特約店だとマイルが2倍貯まる)、本を通販で買う際に重宝していた「JALショッピング powered by Amazon.co.jp」までもが、この9月でサービス終了とのアナウンスがありました。

これは、二年前からJALのショッピングサイトがAmazonと提携して行っているサービスで、JALマイレージ会員がJAL経由で書籍やDVDなどをAmazonで購入するとマイルが貯まるというもの。その際の決済にJALカードを使うとマイルが倍増。店頭にない本をネットでまとめ買いするときなどに利用していましたので、ちょっと残念。今後は紀伊國屋書店BookWebに変更です。

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2008.07.14

蒲田駅の書店

以前にも紹介しましたが、バブル時代に羽田空港の玄関、臨空副都心の拠点として銀座・赤坂・六本木の雰囲気をもっと洗練させた街にするというプロジェクトが構想されたという蒲田界隈。たまたま所用で蒲田駅を通った際、ちょっと時間があったので、新装なった駅ビル「グランデュオ蒲田」の書店へ立ち寄ってみました。

巨大な駅ビルではないのに、東館にはくまざわ書店、西館には有隣堂と、大型書店が二軒もあり(すぐ隣の東急プラザには栄松堂書店もある)、共倒れにならないのか心配でしたが、訪れてみるとそれぞれ趣が異なっていました。

くまざわ書店は、通路が狭くやや圧迫感があるものの、それがかえって品揃えの充実感を漂わせます。一方の有隣堂は、広大な床面積にゆったりとした書棚配置。しかし開放的な店内が逆に軽薄な印象を与えます。実際、人文・社会科学系の品揃えも薄く、何冊かお目当てにした行った本は、くまざわ書店にはすべてあったものの、有隣堂には見あたりませんでした。重厚な専門書系はくまざわ、雑誌などカジュアル系は有隣堂という棲み分けでもしているのかもしれませんね。

本好きな方には、東口くまざわ書店の方がオススメのようです。

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2008.06.19

続・本のまとめ買い

本のまとめ買いの際に重宝していた丸善が3月でJALカード特約店契約を終了してしまって残念という話を以前書きましたが(特約店だとマイルが2倍貯まる)、この6月から、紀伊國屋書店が新たに特約店になったとのこと。

地下鉄副都心線の開通に合わせたわけではないでしょうが、今後のまとめ買いの拠点は、丸善エリアの丸の内や日本橋といった旧都心側から、紀伊國屋エリアである渋谷・新宿といった副都心側へシフトですね。

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2008.05.13

科学と学習

ちょっと更新をサボっていましたら、もう5月になってしまいました。今年の手帳もすで後半部に突入し・・・あれ? と思ったら、9月始まりのダイアリーだったので16ヶ月分のページが印刷してあったのでした。

さて、「科学と学習」でおなじみの学研の子供向け雑誌が危機?とのニュースがありました。少子化とか、学研のおばちゃんと呼ばれる訪問宅配方式の行き詰まりのためでしょうが、ちょっと寂しいニュースでした。

私も小学生の頃(昭和40年代です)、この雑誌にはお世話になりました。男の子はたいていが「科学」派で、それは毎号の魅力的な付録に惹かれてのことですが、この雑誌が高度成長期に科学に関心を持つ少年少女の裾野を広げてきたことは間違いない事実でしょう。

まだ覚えているのは、「科学」の付録に豆腐(またはこんにゃくだったか)作りセットが付いた号があって、下校後にお金を持って販売所である会館へ駆け付けると、その号は特に人気だったようで既に売り切れ。泣く泣く「学習」を買って帰ったことがありました。

そのように、当時は学校とか商店街の会館の一室で展示即売会のような形式で売られていたという記憶があるので、学研のおばちゃんというイメージがピンとこないのですが、調べて見ると「1972年に公正取引委員会の勧告により学校での販売が中止され、家庭での直販がはじまった」とのことなので、私の世代とはちょっとズレているようでした。

かつての読者をターゲットしにていると思われる「大人の科学」シリーズは好調のようですし、ガンダムしかり、これからは「昔の子供たち」が、マーケティング上、重要な市場となっていくのでしょう。

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2007.10.28

オススメのホテルは?

週刊ダイヤモンドが「エアライン&ホテル全評価」というのをやっていたので、つい手に取ってしまいました。外資系ホテルの上陸ラッシュという背景もあるせいか、ホテル関連の記事はよく目にしますね。

さてダイヤモンド誌のホテルランキング、ビジネスマン・OL一万人アンケートによる「最も満足したホテル」は
 1位 帝国ホテル
 2位 ザ・リッツ・カールトン大阪
 3位 ヨコハマ グランド インターコンチネンタル
 4位 品川プリンス
 5位 ホテルオークラ東京
となっております。4位だけがちょっと浮いて見えてしまうけれど、裏返せばこれこそ利用者の生の声の反映?

これに対して専門家によるランキングというのも同時に掲載されておりまして
 1位 ザ・リッツ・カールトン大阪
 2位 ザ・リッツ・カールトン東京
 3位 ザ・ペニンシュラ東京
 4位 フォーシーズンズ椿山荘
 同順 コンラッド東京
と、こちらはガラッと趣が異なります。一般人とマニアの差でしょうか。一万人アンケート3位の横浜インターコンチは45位、4位の品プリはベスト50圏外となっており、評価の差が極端。

シティホテルには、男ホテルと女ホテルがある、という切り口での分析は興味深いところですが、『オジサマに「おねだり」』『カレと過ごす「初めての夜」』なんていう小見出しは、週刊東洋経済なら、きっとやらないか、な?

071028と、ここまで書いてアップしようとしたら、ちょうど届いた日経ビジネス誌も最新号で「ホテル経済論」という特集をやっています。こちらは一般人でもマニアでもなく「企業トップが選ぶベストホテル」。

宿泊部門での東京エリアの上位を見ると
 1位 パークハイアット東京
 2位 フォーシーズンズ椿山荘
 3位 マンダリンオリエンタル東京
 4位 帝国ホテル
 5位 ザ・リッツ・カールトン東京
(ザ・ペニンシュラ東京は調査時点では未開業)
となっており、ダイヤモンド誌のマニア評価上位にかぶる部分があります。

ホテルは、出張などビジネスでバンバン使うヘビーユーザーと、憧れつつたまにしか泊まれない一般ユーザーでは、評価ポイントも異なるでしょうが、後者である私などにとって、こういう記事はたいへん参考になります。

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2007.03.29

日本橋の書店

先日、日本橋を通ることがあったので、ちょっと下車して、新装なった丸善日本橋店を覗いてみました。2年半ぶりのオープンということですが、閉店セール中のこの店に来たのがついこの間のようで、月日のたつのが早いこと!

地下鉄日本橋駅に直結した地下1階は文具売場。時間がなかったので、エスカレータで2階へ上り、ビジネス系専門書の棚をざっと眺めただけでしたが、さすがに品揃えは充実しています。

前回触れた川崎駅の丸善もそうですが、JRのターミナル駅近辺の書店は、ターミナル自体がバカでかいので、駅前と言っても電車を降りてから店までそれなりに時間がかかります。その点地下鉄や私鉄、JRの普通駅の駅前というのは、駅が小規模な分アクセスがよいので、急いでいるときなど重宝しまね。(日本橋丸善・京急川崎あおい書店・有楽町三省堂・大森ブックファースト・目黒有隣堂など。特に大森ブックファーストは、改札を出てからの便が極めて良いのでオススメ)

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2007.03.24

川崎駅の書店

先日、川崎駅を通ることがあったので、ちょっと下車して、西口の東芝の跡地に誕生したショッピングモール「ラゾーナ川崎プラザ」を覗いてみました。駅直結で便利。休日のせいか、かなりの人出です。

ビックカメラが入っており、いままで東口のヨドバシカメラを利用していた客の流れにも影響があるでしょう。また、書店では丸善が店舗を構えています。

川崎駅の書店としては、駅ビル「川崎BE」の有隣堂やヨドバシカメラがある「ルフロン」の紀伊国屋書店などがありますが(紀伊国屋はビルの上でちょっと不便)、何といってもDICE(ダイス)にある巨艦店・あおい書店でしょう。広くてゆったりしており、京急川崎駅の目の前で便もいいので、たまに利用させてもらっています。ただしビジネス書に関しては、丸善の方が品揃えがいい印象を持ちました。また、文具売場が充実している点も、丸善のいいところですね。

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