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2009.07.29

民主党のマニフェスト

公表された民主党のマニフェストをざっと眺めてみました。

「明治維新以来続いた中央集権体制云々」という歴史の教科書みたいなフレーズまであったりして、ひょっとして本気でこの国の流れを変えようとしているんでしょうか、意気込みは感じられます。

税制的には、インパクトのある公約が目に付きます。詳細は「INDEX2009」という政策集に掲げられていますが、この多岐に渡る内容と分量に対し、自民党がどんな対抗案を出してくるのか、興味があります。

目に付いた項目。

・租税特別措置の見直し
(総論賛成・各論反対の嵐でしょう)

・中小企業の法人税率を18%から11%へ引き下げ
(儲かっている中小企業にとっては朗報ですが)

・いわゆるオーナー課税の廃止
(これはあったり前、当然でしょう。官僚が考え出したこんな変な税制を承認したのは自民党と公明党なんですよね)

・公的年金等控除最低保障140万円・老年者控除50万円の復活
(年金受給世代には、かなりうれしい話)

・税と社会保障制度共通の番号制度の導入
(いわゆる納税者番号制度ですね。賛否両論あるでしょう)

・子ども手当創設の財源として配偶者控除の廃止(国税のみ)
(これは難しいところか。国民は、もらった手当のありがたみはすぐ忘れるけれど、税負担の増加による痛税感は後々まで根に持つ、という傾向があるように思うので、民主党のアキレス腱になるような気がします)

・相続税の遺産課税方式への転換
(今までの流れの継承ですね)

・納税者権利憲章の制定
(今までなかったのですね)

・給与所得者の確定申告の原則化(年末調整も選択可)
(もし実現したら、実務上は、しばらく混乱するかも)

・更正の請求の期間制限(現状1年)の見直し
(課税当局が嫌がりそうですね)

・起業・ベンチャー支援として、100万社起業を目指す
(100万社?)

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2009.07.20

あれから40年

今日は、あのアポロ11号の月面着陸から40年。(日本時間では1969年7月21日)

40年前。たしか夏休みが始まったばかりの日だったと思います。朝、NHKのニュースでそれを知ったときの興奮は、当時の小学生なら皆、輝かしい未来への期待とともに、等しく記憶に刻んでいるのではないでしょうか。

浦沢直樹の新作、『BILLY BAT』(ビリーバット)の第1巻を読みながら、きっとこの人も当時、月面着陸のニュースに興奮した口だな、と思いながら、ちょっと調べたら、浦沢さん、私と同い年でした。

090721

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2009.07.15

IFRS襲来

書店の雑誌コーナーで平積みになっている週刊ダイヤモンドの最新号は「IFRS襲来!」。

IFRS関連の書籍は特に今年になってからよく見かけるようになりましたが、ダイヤモンド社はタイミングを見計らっていたのでしょう、6月の金融庁企業会計審議会の中間報告を受け、満を持しての特集といった感があります。

この特集は入門編と実務編に分かれているのですが、わずか14ページの入門編に「50分でわかるIFRS」とタイトルが付いています。ざっと読むなら5分もかからないところですが、「流し読まずに、50分くらいかけてじっくり読んでくれ」という記者の自信の表れなのでしょう。力の入った特集です。

会計と同時に興味深いのが、税務への影響。例えば、ちょうど同じ時期に公表された公認会計士協会の「平成22年度税制改正意見・要望書」を見ますと、重要要望事項の筆頭として、IFRSの法人税制への影響が言及されています。要約すると、会計基準と税法基準の乖離が大きくなってくるので、「我が国の損金経理要件を中心とする確定決算主義の在り方が大きな転換点に立っている。損金経理要件を中心とする確定決算主義の在り方を弾力的に見直されたい。」という主張です。

IFRSへの対応が迫られる上場企業と、国際的な会計の潮流とはまったく無縁な多くの中小企業を、法人税法という一つの法体系の中で括っていくには、どうしたらいいのでしょうね。

090715

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2009.07.11

易化した? 会計士試験

数年前に公認会計士の試験制度が変わり、以前に比べてかなり合格しやすくなっているとのこと。金融庁などは行政の目標としてしばらくは毎年3,000人の合格を目指すと言っているようです。

ところで写真は1980年ころのTACの経済学のテキスト「徹底解説・ミクロ経済学」「同・マクロ経済学」の裏表紙です。そこに、受験校のPRとして当時の会計士二次試験の合格者数(とTACの受講者数)が氏名とともに載っていますが、これを見ますと
 1979年 283名
 1980年 252名
 1981年 241名
となっており、なんと現在の10分の1以下、いかに当時の二次試験が難関であったかが想像つきます。

はたして金融庁の掲げる目標通りの合格者が維持されるかどうか疑問もありますが、今が合格のチャンスであることには違いないでしょう。ただし早めに。

090711

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2009.07.10

一区切り

7月も10日が過ぎ、昨年11月から続いた繁忙期もようやく一区切りです。

ほっとしながら、ちょうど送られてきた東京税理士会の会報を眺めていたら、会員異動の欄に、堀江貴文氏の腹心として知られたライブドア元取締役の宮内亮治氏(現在収監中)の退会の報せがひっそりと載っていました。

ライブドアが、プロ野球球団の買収などで世間の注目を集めたのが5年前、以前のエントリーで「IT寵児の結末」について触れたのは3年前でした。

時間の経つのは早いですね。

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