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2006.03.31

新会社法の施行日決定

今日は年度末。桜も満開。

かねてより5月施行といわれていた新会社法ですが、一昨日3月29日付で「会社法の施行期日は、平成18年5月1日とする」という政令が公布されました。

また、所得税法等の一部を改正する法律案も、3月27日に参議院を通過しています。問題の同族会社の役員給与課税も、「特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入」として原案通り可決され、中小企業に対する増税がスタートすることになります。

税理士会はじめいくつかの団体が改正案に反対の声を上げていたわけですが、伝え聞くところでは、陳情を受けた議員サイドには「増税になる当事者である中小企業自身が反対していないのではねえ・・・」という反応もあったようです。

知らなければ反対のしようもないわけですが、一部で報道はあったにせよ、マスコミのあまりの無関心さが目につきました。官僚も大マスコミも、所詮は他人事、自分達が享受している給与所得控除という恩典には不感症になっているようです。

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2006.03.29

モバイルSuicaの弱点(前編)

前回、携帯電話のバッテリーが切れて難儀した話を書きましたが、そのつづきを。

JR東日本が大々的にPRしている「モバイルSuica」というサービスがあります。ドコモでいえばFOMAの901、902、701など最新機種の一部が対応している、いわゆるおサイフケータイ(iモードFeliCa対応携帯電話)というサービスの一つですね。

最新機種を手にしたからには利用しない手はない、というわけで早速申し込み。と、その前に、不便なことに本人名義のJR東日本のビューカードを持っていないとこのサービスは使えないので、そのためにわざわざ新しいカードを申し込んで作る必要があり、まずはカードの申込みです。

060329仕方なく申し込んで、忘れた頃にカードが届き(ちなみにビューカードにも提携先により何種類かありまして、考えた末、「JALカードSuica」を選んでみました)、あとは iアプリをダウンロードし会員登録をして金額をチャージすればOK。ケータイでの細かい文字入力が苦手な私のような人間でも、パソコン画面からの登録方法が併用できますから、その点は親切にできています。

使い勝手は・・・最高。今までのSuicaですと、改札の前で立ち止まって、場合によっては荷物を置いて、財布からカードを取り出す必要がありましたが、モバイルSuicaの場合はケータイを自動改札機にかざすだけ。極めて快適。財布の中のいろいろなカードの束からSuicaカードを探し出すストレスから解放され、まさに「改札だって、スーイスイ」です。

ただし大きな弱点あり。それはやはりバッテリーでした。(つづく)

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2006.03.28

FOMA902の弱点

以前、携帯電話を最新型に換えたことを書きましたが 、そのF902iの使い勝手には満足しています。(指紋認証もちゃんと作動したし) ただし弱点が一つあることを発見しました。

それはバッテリーの持ちが極めて悪いこと。どうやら最低でも2日に一回の充電が必要なのです。FOMAのユーザーには常識なのかもしれませんが、前機種のmovaが週一回の充電で大丈夫だったので、換えた直後は参りました。

何が困るかと言って、まず私は腕時計をしないので、ケータイのバッテリーが切れてしまうと時間がわからない。さらに、電話帳を電話機本体のメモリーに頼っているので、ケータイが起動しないと友人知人お客様の連絡先もわからない。

ある時、約束に遅れそうだったので相手に電話連絡しようとしたところで、バッテリー切れ。連絡先は電話機の中なので、当然読み取り不能。仕方なくオフィスに電話して連絡を取ってもらおうとしても、公衆電話が見つからない。(いつのまにか激減していたのですね) やっと見つけた公衆電話の前で、今度はテレカが出てこない。(あった!と思って挿入してもはじかれてしまい、よく見るとオレンジカードだったりして) 仕方なく財布を探っても、次は小銭が見つからない・・・

電池残量表示は緑・黄・赤の3段階なのですが、「少なめ」の「黄」から一気に「充電が必要」の「赤」にまで行ってしまうので、これじゃ3段階表示の意味が無いじゃん! と言いたくなります。(携帯電話のバッテリー切れと公衆電話の台数の減少は、大地震などの災害時に、大きな問題を引き起こしそうですね。)

というわけで、まめに充電するように心がけているのですが、たまに忘れて失敗することもあります。(つづく)

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2006.03.26

池上線の研究

060326雑誌「散歩の達人」の先月号は池上線特集。池上線沿線で生まれ育った者として、つい手にとってしまいました。

昭和3年頃の池上線五反田駅の写真が掲載されていますが、高架線の不安定な雰囲気は今も変わっていませんね。この五反田駅について、学生の頃に他県出身の友人から「ああ、あのジェットコースターみたいな駅ね!」と言われたことがありますが、初めて見る人にはインパクトがあるようです。

また親戚があった関係で子供の頃から久が原駅もよく利用したのですが、駅裏に久が原マーケットという闇市のような一角がある一方、住宅地に行くと、まだところどころ畑が残り、夜になると人通りも絶え、風に乗って聞こえてくる池上線の踏切の警報機のカチンカチンという音がやけに寂しく感じたものでした。

駅前には果物屋さんがあり、西島三重子の「池上線」のモデルはここに違いないと思っていたのですが、誌上で作詞の佐藤順英氏が「あの歌詞は自分の体験を元にしており『角のフルーツショップ』は池上駅前」と真相を暴露(?)してくれています。

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2006.03.21

強い会社の経理・財務

前回の補足です。絶版と書いた金児昭氏の「上級経理入門」ですが、手許にあった「強い会社の経理・財務」(日本経済新聞社)を読み返していたら、「本書は『上級経理入門』を発展させ改題したもの」との記述がありました。読み比べてみると、なるほどその通り。この本もオススメですね。

060321
強い会社の経理・財務

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2006.03.17

会社経理入門

先日に引き続き書類整理の中で出てきた本。会計本を連発している金児昭氏の初期の著作であろう「会社経理入門(89年)」「上級経理入門(91年)」(ともに日本経済新聞社)。

060317

私が学生の頃、会計学関係の本は今ほど多くはなく、思い返せば自分がはじめて会計学の本を手にしたのは、先輩に勧められた中村忠教授の「現代会計学」(白桃書房)でした。当時の定番と言えば飯野利夫先生の「財務会計論」とか大御所黒澤先生ほか番場・染谷・井上先生らの著作などで、新しいところで、当時の会計士二次試験委員で「新若時代」などと言われていた(もちろん「北若時代」のもじりですね)新井清光・若杉明のお二人の著作でしょうか。

社会人になって金児さんの著書を読み、実務に即してこんなわかりやすく会計を説く人がいたんだ、と感心した覚えがあります。実務家の書いた会計本がまだ少なかった時代でした。「上級経理入門」は絶版のようですが、「会社経理入門」は日経からビジネス・ゼミナール・シリーズとしてロングセラー中のようです。

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2006.03.15

得する生活

確定申告も最終日になり、山のような書類の整理をしながら、その山の下に埋もれていた本を発見、パラパラ眺めていたら、1回読んだ本にもかかわらず、つい再読してしまいました。

060315「得する生活」幻冬舎
クレジットカード、マイレージ、債権回収、リゾートマンションなど、お金にまつわる話題を橘氏流の視点から語ったエッセイ。著者もあとがきで述べている通り「マニュアル本ではない」ので、そのつもりで読むと失望するかもしれませんからご注意。

「現実の人間は経済合理性を基準に生きているわけではない」(人々は銀行系ローンよりも金利の高い消費者金融を利用する・・・金利の差に気づくような賢い消費者はそもそも高利の借金などしない)にというくだりには頷いてしまいました。

・・・なんて書いていたところへ、三菱東京UFJからカードローンのDMが届きました。中には「いつでもどこでも。お申し込みはカンタン」と謳われたチラシと申込用紙や返送用封筒がありますが、金利の記載が見あたりません。よくさがすと、チラシの裏に小さく17.9%または14.9%と書いてありました。

郵送またはFAXでも申込みOKの極めて手軽なキャッシングサービスですので、確定申告による納税資金に利用してしまう人もいるかもしれません。特に今回初めて消費税を納付することになる個人事業者の方など、納税資金が負担になっているケースも多そうですし。

ちなみに個人の消費税の納期限は3月31日ですが、口座振替を利用すれば4月27日が振替日。万が一滞納しても5月末までに納付すれば延滞税は4.1%です。経済合理性からすると、どのように行動するのがお得でしょう?

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2006.03.04

証券税制を複雑にしている要因

確定申告のシーズンもあと十日あまり、そろそろ追い込みの時期となってきました。

個人の確定申告でややこしいのは、やはり証券税制ですが、このケースはどうだったかな? という時に重宝しているのが、「確定申告マニュアル2006・株の税金」(日本経済新聞社)です。

この本のまえがきに、こんな言葉があります。
「・・・むずかしい税制ならば、税理士にお願いしたいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、税理士の多くは証券税制の申告書の作成を嫌っているという話も聞きます。・・・税制の内容が複雑で、苦労する割に実入りが少ないからのようです。」

実入りが少ないかどうかは別として(?)、多くの税理士が嫌っているというのは、多分事実でしょう。制度が複雑で、取引の実績は個人ごとに千差万別、申告パターンは無数にあります。よくまあこんな制度を考えたなあ、と感心してしまいます。

ところで制度の複雑さに輪をかけているのが「元号と西暦」ではないかと思うのですが、いかがでしょう? 申告書や国税庁のタックスアンサー、多くの証券会社の資料は元号表記、この本やマネー雑誌の解説記事などは西暦表記となっていますので、この変換がややこしい。(私にはできない)

例えば2001年11月30日から2002年12月31日までに購入した上場株の非課税特例を使えるかな、と証券会社の顧客勘定元帳を調べると、平成12年とか平成13年とか印字されていて、頭が混乱してきます。

「元号と西暦」の頭の中での変換ミスで制度の特例の恩典を受け損なっている納税者もいらっしゃるのでは?

060304
株の税金

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